不登校から就職までのプロセス

不登校から就職までのプロセス:親の会での一歩一歩
福岡県糸島市で、みんながオンリーワンプロジェクト糸島を立ち上げ、「不登校・引きこもり親の会」を開いています。

この親の会を通じて、30代で初めて社会に出て就職を果たした方がいらっしゃいます。親の会に1年間参加してくださっていた方で、引きこもりを脱出し、お仕事が決まって日々の生活に挑戦されています。このプロセスを見守り、共有させていただきます。

会のきっかけと活動のスタート
「不登校・引きこもり親の会」は、不登校や引きこもりを経験した家族の実体験から始まりました。不登校の経験を通じて、同じように悩む親御さんたちが集まり、情報や心情を分かち合える場ができたらと願って立ち上げたものです。最初は隣の福岡市で開催していましたが、ここ糸島でも必要としてくださる方々がいると感じ、地元でも始めることにしました。

初めてのお話会

第一回目のお話会。
多くの方が「不登校」や「引きこもり」というとマイナスなイメージを持ちがちですが、実際に当事者のお話を聞くと、そこには両親への思い、特に母親への愛がありました。家族への感謝とともに「期待に応えられなかった辛さ」を感じつつも、家族を思いやるその姿勢に胸を打たれました。涙が溢れる温かい空間で、当事者の気持ちを初めて知ることができました。

それから、彼は毎月のお話会に足を運んでくれるようになりました。しばらくして、自閉症であることも打ち明けてくれました。

少しずつ一歩前進
ある日、お話会の中で「自分はどうしたいのか」を考えるきっかけがあり、「今後どうしていきたいか?」と尋ねたところ、「就労支援に週に数回しか通えていないので、毎日通えるようになりたい」と答えてくれました。

それから1か月後、「毎日通えるようになりました」との報告。その次は「午前中しか行けていないけれど、午後も通えるようになりたい」と目標を教えてくれました。1か月後には「午後も通えるようになった」との嬉しい報告が。就労支援移行に移ったと聞いたときは、本当に嬉しかったです。

進む道を自ら選び取って
さらに驚いたのは、彼が自ら簿記の資格に挑戦し始めたことです。独学で3級、そして2級と合格し、自分で就職先も見つけました。1か月ごとに会うたびに成長し、自らが道を開拓していく姿に、本当に感動しています。

「自分の中に答えがある」という気づき
お話会では、「どうしたい?」と問いかけ、参加者自身が答えを見つけるプロセスを大切にしています。「自分はどうしたいのか?」この問いは魔法の言葉です。

アドバイスではなく、ひとりひとりが自らの答えにたどり着く。その小さな一歩の積み重ねが、やがて大きな変化となって現れます。

これからも、バランスを取り戻すきっかけになれるよう、お話会を続けていきたいと思います。

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